大腸内視鏡
大腸内視鏡は原則として点滴を行い鎮静剤・鎮痛を使用します。
下剤を午前中に自宅または当クリニックで内服して、検査は午後からです。
内視鏡施行時間は病変の数や大きさなどで個人差あり、病変がなく観察のみなら10分前後です。ポリープがあり切除術を行うと30分前後の時間を要することがあります。内視鏡終了後、1時間ほど点滴してからご帰宅していただきます。ポリープはクリニックで安全に行える範囲で、大きさ・数・部位などを考慮して可能な限りその場で治療します。
ポリープの切除方法について
EMR
およそ、8mm~20mmの大きさのポリープを切除する方法です。
内視鏡下で、病変部位に局注液(ヒアルロン酸)をいれて、膨隆をつくり、スネア(ワイヤーの輪)をかけて通電して切除します。大きいポリープを確実に切除する方法ですが、通電しない方法(コールド切除 後述)に比べて、出血の危険性が若干あがります。切除後 1週間は飲酒、運動、旅行などは控えていただきます。
CSP・CFP(コールド切除)
8mm程度の大きさまでなら、通電しないでポリープを物理的に切除する方法です。
出血の危険性がほとんどないため、小さなポリープ切除の標準的治療になっています。
切除後3日間は飲酒は控えていただきます。
切除した検体を病理組織検査を行い、結果は2週間前後かかり今後の治療方針などをきめていきます。
検査内容
Exam当クリニックは消化管内視鏡(食道、胃、十二指腸、大腸)と一般内科を行います
胃内視鏡
Gastroscope- 胃が痛い人
- 胸やけがある人
- ピロリ菌がいる人、除菌歴がある人
- 下血や黒色便がある人
- 胃のバリウム検査で異常を指摘された人
大腸内視鏡
colonoscopy- 以前に腫瘍性の大腸ポリープがあった人
- 出血がある人、便潜血陽性の人
- 便通異常(便が細かったり、便秘がち、便秘下痢を繰り返す)人
- 血縁者に大腸がんの方がいる人
一般内科
General internal- 腹部エコー
- 胸部・腹部レントゲン
- 心電図
- 血液検査、尿検査
- 新型コロナウイルス
- インフルエンザウイルス検査など
鎮静・鎮痛剤について
当院では、原則として、経鼻内視鏡以外は、鎮静・鎮痛剤を使用します。
内視鏡検査の目的は病変を発見して、可能なら治療することです。
個人差がありますが、内視鏡は痛み、苦痛を伴うものです。そのために観察が不十分になれば本末転倒です。
もちろんこれらの薬には副作用が伴います。患者さんの年齢・体格・性別・基礎疾患を考慮して適宜最適な量になるように調節していきます。
検査中、終了後のバイタルサインの観察も十分行い、鎮静剤が覚める薬(拮抗剤)を用いて必要な点滴もしっかりします。(二日酔い時に水分摂取が一番なのと一緒です)
鎮静と鎮痛は別物です。病院によっては片方しか使わないところもあります。
当院は鎮静剤としてドルミカム(ベンゾジアゼピン系睡眠薬)、鎮痛剤としてペチジン(医療用麻薬)を使用します。両方を併用することで、相乗効果があり苦痛なく内視鏡ができるようにします。