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診療について
胃内視鏡を受けよう

胃カメラって怖い検査だと思いませんか? 直径1cmもある管を口から入れるんですよ。
ゲーゲーしないわけないじゃないですか まれにケロッと反射なく終わる人もいますが...
私も苦手ですて言うより受けたくないです。ハイ。
でも大丈夫です。
工夫をすれば苦痛なく受けられます。安心して下さい。
その前に胃カメラ(正式には上部消化官内視鏡)について説明します。
皆さんは胃がどこにあるか知ってますか? 十二指腸はどこで、食道ってどこって感じですかね。
食道、胃、十二指腸の順になっていて、通常は十二指腸下降脚まで内視鏡をいれます。
そこまでの範囲が病変が多く、その先は通常は病変が少なく、特殊な内視鏡でなければ観察できないので...
十二指腸は球部とうい最初の部位には潰瘍ができやすいです。
下降脚にはvater乳頭という胆汁・膵液がでる大切な場所があります。
最近この下降脚にも腫瘍が多く見つかるようになって、治療方法を中心に学会でも熱い意見交換がなされています。
で、胃です。
みなさんも胃が痛くなりますよね?
私もストレスが加われば、すぐ胃が痛くなります。
大事なのは胃が痛い原因を探ることです ピロリ菌って聞いたことがありますよね? 胃の中に住みつく細菌です。
こいつが、胃の病気の原因のほとんどをおこします。
胃潰瘍、胃がん、萎縮性胃炎、MALTリンパ腫、ITPなどなど ピロリ菌による胃潰瘍ならピロリ菌をやっつければ良くなります。
あとは胃潰瘍と胃癌を区別しなくてはいけません。難しいときがあり、内視鏡で細胞の検査が必要になります。
そのような病気がなくて胃がいたければ、ストレスや精神的因子であることが多いです。現代人でストレスがない人なんていないでしょう 。
あとはお薬で調節します これがなかなか難しいです。
本当の胃潰瘍なら制酸剤を飲めば、2-3日で痛み無くなっちゃいます。ストレスの胃痛の方がやっかいです。
でも、ある日フッと治っちゃうこともあります。よくあります。
ストレスによる胃痛か、ほかの原因による胃痛か区別するのが大事です。
若い人にはピロリ菌がほとんどいないので、これからは胃潰瘍や胃癌はどんどん減っていくでしょう。
次に食道ですね。
最近逆流性食道炎って言葉よくききますよね。薬屋さんが啓蒙運動していますね。
胸やけをおこす病態で、制酸剤(PPI)を飲めばたいていはよくなります。ピロリ菌がいない人が増えて、胃酸が減らないので、これも現代人の病気ですね。
内視鏡で逆流性食道炎の有無や炎症の程度は観察可能です。
もちろんタバコ吸う人やアルコールたくさん飲む人は食道癌もできやすいので食道の観察も重要です。
+拡大内視鏡で小さな食道癌も早期発見できるようになってきています。
胃内視鏡をうける必要がある人
胃が痛い人
胸やけがある人
ピロリ菌がいる人、除菌歴がある人
下血やタール便がある人
胃のバリウム検査で異常を指摘された人
で話はながくなりましたが、胃内視鏡が楽に受けられる方法があります。
一つは経鼻内視鏡
鼻から内視鏡をいれる方法です
口から入れる場合とのどに入る角度が違うので、ゲーゲーしにくいです 。
内視鏡自体も5.8mmと経口の内視鏡より細くなっています。でも高画質でちゃんと見えますから大丈夫です。
当院は富士フイルムのEG-840Nという最新の高画質の経鼻内視鏡を導入しています。
もう一つは鎮痛・鎮静剤を使用した内視鏡です。
当院では両方の薬剤を使用するので、他院でつらかった人でも大丈夫です。
快適に安心してうけられるサポートします。
ピロリ菌ってなに?
胃の中に住み着く細菌です。昔は胃の中は胃酸が強くて、ばい菌はいないといわれていました。
発見の経緯はよくあるあるの話で、通常では培養できないが、イースターの期間で放置していて培養できるようになって発見されたという有名な話があります。
これによってワトソンとマーシャル博士はノーベル賞を受賞しました。
胃がん、胃潰瘍、MALTリンパ腫などの原因になります。
内視鏡観察で感染の有無がだいたいはわかりますが、胃細胞の検査、血液検査、呼気テストなどで確診します。
感染していれば、除菌療法と言って抗生剤と制酸剤(PPI)を1週間服用すれば98%のぐらいの割合で除菌できます。
もちろん強い抗生剤を飲むので副作用がないわけではありません。高齢者にはおすすめできません。
大切なのは除菌したから胃癌がゼロになるわけではないので、除菌後も定期的な胃内視鏡がおすすめです。
胃癌ってなに?
胃にできる悪性腫瘍のことです 多くはピロリ菌が原因です。
日本人の死因のトップをしめてきましたが、近年ピロリ菌罹患率の減少とともに、胃癌の件数は減少傾向にあります。
胃癌を早期発見するために、上部消化管内視鏡は必須です。
進行癌は容易に診断できます。
早期胃癌を発見するのが、内視鏡医の腕の見せ所です。(腕ではなく、目と脳みそですが)
胃には粘液、胃炎の変化があり大腸ほど簡単に診断はできません。
早期胃癌を発見するには、経験と根気、情熱が必要です。いいかげんな検査では発見できません。
あとは内視鏡の性能も大事です。
新しい内視鏡の方が、画質がよくなってより容易にみつけやすくなります。でも一番は情熱ですね。
早期発見すると、外科手術でなく、ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)という治療で、完治する場合があります。
外科手術よりはるかに侵襲が少なく、入院期間も減らせます。
そうゆう意味で、早期発見が大事です。
胃のポリープってなに?
よく胃のバリウム検査で、胃のポリープを指摘され内視鏡の検査にまわってくる人がいます。
多くの場合は胃底腺ポリープといって、胃の体部から穹窿部という胃の上から真ん中の部位にできる2―4mm程度のポリープです。
心配はありません。というよりラッキーです。
別名ラッキーポリープといわれピロリ菌のいない人にできるといわれてます。
ピロリ菌がいないというこは、胃癌や胃潰瘍になりにくいということですね。
もちろん100%これらの病気にならないという意味ではないですが、たまに過形成ポリープという炎症に伴うポリープの場合もあります。
この場合はポリープは赤く、より大きいです。内視鏡で区別することが可能です。
このポリープがある場合は、ピロリ菌がいる可能性が高いです。
そのような観点から胃のポリープを指摘された場合は一度は内視鏡の検査が必要です。
なお、大腸のポリープは多くは腫瘍性なので、胃のポリープとは全く観点が異なります

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菖蒲園すだ内視鏡・内科クリニック
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